サクラパパオー

5/16、サクラパパオー観劇しました。

初めての個人的な観劇、とにかくキャストの方々に圧倒されて頭がしばらくぼーっとしてました。まさにめくるめく夢の時間、塚ちゃんがそこにいた100分間。なんだかすごかった。


お話はおもしろかったし、演劇っておもしろいなって思いました。

ですが後半あたりからなんだかもやもやしてしまったので、それが一体なぜだったのか自分で可視化するためにもここに書くことにします。


思ったことをつらつら書くので、多分脈絡も起承転結もない読みにくい文章になるかと思います。


もやもやしてしまった要因としてまず挙げられるのは、田原くんの婚約者であるきょうこちゃんに、ある場面で感情移入してしまったことが挙げられるかなと。

婚約者の博打や浮気を知ってぷんすかして帰ってしまった(ように思われた)きょうこちゃん。そんな彼女を追うか、その場に居合わせた浮気相手の誘いに乗るか、田原くんは散々迷った挙句きょうこちゃんのことをただの友達だよ〜と行って浮気相手とお酒を飲みに行ってしまう、そのシーンで私はどうしようもなく悲しくなってしまって、危うく泣くところでした。

ありきたりな言い方ですが、やっぱり男の子ってそうだよね、みたいな。女の子が面倒の権化となると、男の子は女の子を手のひらからぽいっと捨てて自分は楽しいほうへと流れていく。定型化された物事を嫌う私ではありますが、やはり男の子ってこういうものだ、という烙印付けはなかなか取ることができません。これはとても個人的なことだとは思うのですが。


その後も田原くんはきょうこちゃんを忘れて競馬に夢中になります。が、最後、「…やになっちゃった?」ときょうこちゃんに甘えてくるのです。天然たらしが!これはもうクズのフルコース!って感じでした。


私は汲み取ることができなかったのですが、婚約者がいるくらいだから田原くんはただのクズではなくてきっと良いところがあるのかもしれません。でも舞台にいたのは紛れもなくクズ、ただのクズ。大事なことなので2回言いました。


私が競馬をしないから、かもしれませんが、サクラパパオーを中心に登場人物が1つになっていくラストのシーン、とてもとても異様なものに思えました。そういうように描かれているのかもしれないけれど。

まるで催眠術か魔法かでもかけられたようにうっとりと情熱に燃えた目でサクラパパオーを見つめるかのような人たち…


それは夢やロマンを追う人たちの姿にも重なるのかもなぁ、と。そういう人たちは、きっとはたから見れば現実を見ていないおかしな人たちで、だけど本人たちは本気なんです。


「冗談でこんなおかしなこと言えないよ!」「会社やめるかもしれないし、バンドやるかもしれないし」

めちゃめちゃ意訳ですけど田原くんにこんな台詞がありました。私やきょうこちゃんから見れば、もう全然、本当にバカ!としか言いようがないんだけど、田原くん本人は本気で競馬をやっていて、多分バンド(夢)への諦めきれない気持ちがあるのかもしれない。そんな気持ち、持て余した夢やロマンのせいで、田原くんはスリリングな一夜を経たり競馬場へと通っているのかもしれない。


ヘレンさんと一夜を過ごしたのもきょうこちゃんを愛してるのもどちらも本気で嘘じゃない。矛盾してるのにそれが真実なのである。

よくわからない。


深読みかもしれないけど、私がこの舞台から感じたのはなんだかそんなようなこと、矛盾しているような真実、夢とロマンにまつわる事柄、でした。

基本的に男と女、の目線で見てしまったけど、それは私がそういう人間だから仕方がないとしか言いようがない。ご了承いただきたい。


笑って泣けるストーリー確かにそうであったのかもしれない、純粋に舞台を楽しみ塚ちゃんを可愛いと思ったことも事実ではあるが、この舞台に感じた異様さともやもやも、また私の真実である。



書きながら思ったことをどんどん追加していったので本当にぐだぐだな文章となりましたが、ささやかながら、これを私のサクラパパオー考とさせていただきます。お粗末。